はじめての憲法(3) 篠田 英朗 著

★★★ 控訴審判決 10月19日(木)  公表午後6時 ★★★

★★★第2章 憲法が依拠する原理とはなにか★★★ ー社会契約

  • 日本国憲法に貫かれた「ポツダム・プロセス」の論理
    ・日本国憲法前文→ポツダム宣言の精神
    ・GHQの人達→前文は書き直しするな
    ・有名エピソード→仮訳で前文翻訳せず→「え!前文も訳すんですか?」
    ・「①日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、
      われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、
      わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって
      再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、
      ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
      ②そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、
       その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
      ③これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。
      ④われらは、これに反する一切の憲法、法令及び勅令を排除する。」
    ・書き出し→合衆国憲法前文 国連憲章前文 と同じ
    ・「諸国民との調和」「自由の恵沢」「戦争参加の回避」→憲法制定の理由
  • 日本国憲法における「主権」概念
    ・合衆国憲法→「主権者はpeopleである」という文言はない。
    ・日本国憲法→「主権的権力は人民に存する」
    ・植木枝盛型憲法草案からとりいれる→「主権的権力」→日本国憲法独自
  • 憲法の「一大原理」=「信託」
    ・①→成立の行き先 ②→根本原理である理由 ③→根本原理である ④憲法改定の範囲
    ・これに反する一切の憲法改定はダメ→★寸評★参政党の自主憲法は、軽薄すぎる。危険
    ・「人類普遍の原理」に違反する者はダメ
    ・「国政は、国民の厳粛な信託によるものである」→社会契約論的発想→「信託」
     →人類普遍の原理
    ・「われら合衆国の人民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し
    国内の平穏を保障し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって
     ここにアメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。」
  • 立憲主義とは→国家権力を縛ることか?
    ・信託に違反すれば→制約する 実行すれば→支持する
    ※何でもしばるものではない→国民が言うことに何でもひれ伏すのでない
    ・統治権→「天皇大権」を説明するため→古事記からの発想→法的根拠ない
    →憲法学に現存→大日本帝国憲法にぶち当たる→国民と政府が対峙する→補強
    ・合衆国憲法→人民を源泉とする権力→連邦政府 州政府に移譲→三権に分割
    ・主権者である国民→統治権を有する政府を制限する→日本国憲法
    ・憲法学者→統治権→統治機構が行使する権力
             →行政権・司法権・立法権 で良いのではないか
              統治権は不要な概念
    ・美濃部達吉→統治権→政治社会がある限り一つの法則として働き続ける
     ★寸評★社会は支配者が必要 と言う無条件の思い入れ
         国民と政府の契約が必要、と言う思いがない。
         自然発生的な日本国の成り立ちを反映している。
      

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