「脱炭素」は嘘だらけ(D2) 杉山大志 著

読書ノート 「脱炭素」は嘘だらけ(D2) 杉山大志 著

第2章 脱炭素は国民経済を破壊する

ーーー「2050年CO2ゼロ」のコストーーーー

■「CO2ゼロ」コストは国家予算に匹敵
西欧が世界に圧力をかけて表明させた
実現可能性の検討が欠落
グリーンイノヴェーション戦略推進会議
・地中に埋める(排気からCO2回収)・合成メタン(水素からメタンを合成)・合成石油・水素(水素で製鉄)・地中に埋める(大気からCO2回収)
2050年 コスト 42~72兆円

■自治体「CO2ゼロ宣言」と補助金

■石炭火力縮小、洋上風力推進、原発停止の値段
「原子力を再稼働しない」コスト
2020年:3308万KW 稼働中 441万KW
再稼働しないことで失う便益;2兆2832億円
「非効率石炭火力の9割減」のコスト
・1650億KWh 失われる便益:7000億円/年
「洋上風力1000万KW」のコスト
2030年:1000万Kw コスト 約30円/hwk 5900億円/年 損失
再生可能エネルギーの賦課金2.4兆円 現時点(2021年)

ーーー太陽光発電は高くつくーーー

■「買いたい価格」と「押し売り価格」
太陽光発電:約12円/kwh (大型9 21/kwh(小型)(売りたい価格)
風力発電:16円/kwh(陸上)36円/kwh(洋上)
石炭火力:9.3円/kwh(買いたい価格)
太陽光発電設備を作ろうが作るまいが、石炭火力発電は必要
回避可能費用:5.5円/kwh 太陽光発電 石炭火力発電
発電量抑制 送電線増強 他のコスト
2019年 2.4兆円 負担

■コストは国民に跳ね返る
もったいない
①コンバインドサイクル発電(高効率、設備投資高い)
          →太陽光発電中 低出力運転 常時運転必要(非効率)
②公害対策後→稼働率下がる しかし、廃棄できない。太陽光の不安定稼働のため
③原子力発電未稼働

■電力安全保障
エネルギー供給強靱化法
①災害時の連携強化②送配電網強靱化③分散型電力システム
大小問わず、火力発電所が:重要(エネルギー白書に抜けている)
2018年北海道大停電 苫東厚真発電所一カ所に発電が集中した。(地震で泊原発停止)
再生エネルギー;再稼働時、不安定

■複合リスク対策には石炭火力
一次エネルギー4割石油 其の9割 中東
LNG:蒸発しやすい→備蓄期間に限界
サイバーテロ バイオテロ 対策火力発電がよい
既存石炭火力発電 廃棄しない方がよい

ーーー増加する再生可能エネルギーのコストーーー

■ドイツの風力発電がストップ
①生態系への影響②景観③騒音
洋上風力→陸上風力困難の代替 コスト高

■コスト増は原子力発電だけでない
公害対策 安全対策 環境対策

■英国でも風力発電のコストは上昇している

ーーー輸入水素発電に経済性はあるのかーーー

■相当な技術的ブレークスルーが必要
水素燃料電池自動車(経産省:水素基本戦略)
輸入水素コスト目標:30円/N㎣メートル
発電コスト:17円/Kwh
①海外の安価な電力で水素製造:32円/kwh
②液体水素:多大なエネルギー必要
褐炭火力発電 原子力発電であれば、安く水素製造できそう。
しかし、技術が確立されていない。

■水素エネルギーは内外価格差がネック
エネルギーの内外価格差:アルミ精錬 シリコン精錬 撤退
シェールガス開発 益々、其の差は広がる 電力多消費産業:国産不可能
素材産業に限らない:情報通信技術:全体の1割を占める(現在)
コラム
自動車業界の本当の使命

持続可能な開発
車:モビリティそのもの
経済的自由→移動の自由 物流の自由に支えられてる。 国際的分業
安くて信頼できる移動手段を提供すること

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