Ⅱ 特攻と日本人
- 今、特攻を考える理由
・純粋性の偉大さ
・戦後→過ち、蒙昧→平和と民主主義→戦後日本の偉大な祈りの言葉
・若いパイロット達の清冽な印象→「全く消滅してしまった強い意志」
・特攻→宗教的情念ではない
・「特攻隊員の精神を忘却」→「戦後の物質主義」
・全体主義→自由州銀負ける
・価値の多元化 相対化→上から貫いているもの→歴史感覚
・特攻隊員一部の高学歴者→軍国主義のプロパガンダによる倒錯を理解していた
・桜→日本人の生と死→はかなさを重ね合わせた
Ⅲ 昭和天皇と戦争
- 御前会議と天皇
・自存自衛のための戦争
・日清、日露以前の国力で耐え忍べ
・丸山真男→超国家主義→国民を隷属、世界に戦争を仕掛けた
→ずるずると、寡頭勢力によって、無自覚に→無責任
・日本国内のイデオロギーによって強化させた
・大学人 ジャーナリスト 出版人→既得権益
・ポツダム宣言受諾→敗戦御前会議
鈴木貫太郎 東郷茂徳外相 阿南惟幾陸将 米内光政海相 参謀総長 軍令部総長
・民族絶滅回避
・国体護持問題→国民の信念と覚悟の問題である
・統帥権→軍部権力掌握 立憲君主→狭間→天皇苦慮
・受託しなかった場合→統治機構崩壊
・伏竜隊員を直視することなく虚構の「平和」を過ごす - 天皇の戦争責任
・占領支配→日本人の精神を変えた→侵略戦争→間違った戦争→固定観念を植え込む
・精神的武装解除→歴史的連続性遮断
・国民→天皇とともに戦争責任を棚上げしたとも言える→歴史の連続性を重視
→天皇を処刑しなかった理由
・マッカーサー→天皇の退位に反対した
・もし退位していたら→①軍事と政治の大権(統帥権 統治権)を付与された君主
→大東亜戦争に主体的に関わった→国民一人一人も同じ
②蒙昧な政治家、軍閥から強要されたのでなく、日本人全体として
不可避な戦争であった
→歴史に対する共通認識
→軍国主義に強制された被害者という認識は許されなかった
→未曾有の体験として主体化を求められた
→民族としての反省がなされた
・精神性 宗教性→「敗北」民族の倫理尾的責任→天皇は責任をあいらかにすべし。
・日本の精神、信のちから→近代文明に負けた。→精神的に「敗北」した
・木戸幸一→平和条約締結時(主権回復時)→天皇は責任をとって退位すべき
・天皇→国の再建を最優先し、退位しなかった。
・「謝罪詔書草稿」→発表されなかった→「戦争」を捉え直す自覚的契機を逸した
→「国家の自立自存の姿勢を失った」 - 三島由紀夫の「英霊の声」
・2・26事件、終戦直後→神であるべきであった」
・経済復興→戦争の意味と敗北の現実を忘れる→民族の誇りを忘れる→虚妄の反映
→天皇の「人間宣言」に見る
Ⅳ アジアの中の日本
- 「大東亜共栄圏」とは何か
・日本だけの自存自衛だけでなく→アジア植民地政策からの「解放」
・クリストファー・ソーン→アジアに於ける西洋帝国主義の終焉
・バー・モウ→軍国主義が「誤解」を生む
・「大東亜共栄圏」昭和15年8月→外務大臣「松岡洋右」
・アジア諸民族に対し現実的な政策や理念を示していない
・日本の自衛圏の確立の意味合いをでない独善的なものであった
・大東亜会議→「アジア諸国独立のための<聖戦>」をとりつくろう→一面的
・「大西洋憲章」→民族独立→英国植民地適用除外
・大東亜憲章
・アジア諸国の独立→「日本が敗北したからこそ実現した」→「日本の事例は悲劇である」
→「アジアの隣人から誤解される」→日本人自身がそう思ってしまった - 「アジアは一つ」か
・脱亜入欧→生まれ故郷→恥ずべき出自
・内村鑑三→日本国の天職→東西文明の融合
・岡倉天心→「アジアは一つ」や「大東亜共栄圏」の思想テク典拠
・日露戦争→黄禍論→東洋人であることを思い知らされる→大東亜戦争~侵略戦争のイデオローグ - 「近代の超克」という課題
・西洋化→反省→近代の超克→アジアの解放→昭和17年
・「この戦い」→近代日本の思想のテーマが凝縮している
・「西洋知性の克服」「歴史主義の克服」「文明開化の論理の克服」
「近代ルネッサンス精神の批判超克}「進化論否定」
・敗戦→米文明受容→アジアの存在を忘却
・近代化が孕むアポリア(困難な課題)を抱え込んだ戦い→「大東亜戦争」
・列強の横暴に対する抵抗
・アジア解放ではなく→「支配」→竹内好
※朝鮮、台湾統治以上のことは出来ない→「指導」と「欧米駆逐」→補完関係と相互矛盾
→①アジア諸国民は「自立」してない②日本人自身が自立していない
・「物質文明克服」→かけ声だけ→実態は近代化(西洋化)
・戦後→アメリカ支配下で経済大国→アジアの主軸→実態は「グローバリゼーション」
※アジア諸国の「自立」意外にない→民主主義を根底にした西洋化(民族主義を失わない) - 新渡戸稲造の「植民政策」
・日本の植民地支配の実態→西洋型搾取構造無し→しかし、その実態は隠蔽された
GHQだけでなく、それに迎合した進歩的文化人が烏合の衆のごとくいた
・新渡戸稲造→台湾殖産興業→砂糖生産→年産5万トン→100万トンへ
・植民地政策を深く思考→一方的支配と搾取は不可→「われ太平洋の懸橋たらん」
・西洋文明下降期と東洋文明上昇期の交差点→19c後半→1周期1500年
・植民政策最終目的→全人類に貢献→欧米列強植民地主義→アンチテーゼ - 日本語教育は「文化侵略」か
・日本語→「日本語的性格を持った言語」→国民国家を超越→大東亜共栄圏に於ける日本語の優位 - 大東亜戦争の「総括」
・中国、韓国、北朝鮮の民族主義→中華思想に乗っている→※そうだろうか?
中華思想は民族主義のイデオロギーになり得ない→暴力を背景とした皇帝の配秩序
・戦後→大東亜戦争と日本の近代化をアジア諸国に説明を怠ってきた→※然り
・1978年→靖国神社へ合祀 鄧小平 改革開放
・1985年→批判開始→改革派と保守派抗争→国内纏める必要 南京虐殺記念館建設
・1972年→日中国交正常化
・全て日本人自身に責任有る→主体的、積極的「総括」をしてこなかった
→謝罪だけでなく「大東亜戦争」の意義、世界史的、文明史的視野で説明してこなかった
・1985年→ドイツ首相(ヴァイツゼッカー)や過去の呪縛を乗り越えるべき
「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります」
※ヒットラーの所業を、他者のものとするのでなく、自分のこととしてみつめる。
・東亜100年戦争→日本に「義」あった→表明する勇気が必要 - 総括
①西力東漸に対する100年戦争
②侵略戦争でなかった
③大東亜戦争はアメリカの「白い太平洋」戦略に基づく経済戦争に端を発する
自存自衛戦争であった
④大東亜共栄圏派アジア諸国のナショナリズムを承認した理念になりえなかった
しかし、アジア諸国の解放、独立を促した。
⑤当該戦争の敗北は、指導者の戦争指導の誤りにその原因が多くある
特攻は愚劣な作戦であったが、危機に対する日本人の強い意志と、大切なものを
守り抜く至純の魂を垣間見せる
⑥占領政策のため、「自分たちが戦った戦争である」という自覚を十分持ち得てこなかった。
責任を「戦犯」に転嫁、主体的に問い直せなかった。この日の倫理的退廃の根本原因は、
ここにある。
⑦戦後の一国平和主義は、大東亜戦争の積極的な面を問うことなく、物理的のも、精神的にも
アメリカに従属することで保たれてきた。
原爆、無差別大空襲が戦時国際法に違反していることを公式に主張すべきだ
※まず、米知識人を納得させるべき→米人はきっと理解する
⑧アジアの諸国民にたいし、「日本人にとって戦う必要があった戦争」であり「恥ずかしい戦争ではなかった」と主張すべし。
※中国を民主主義国家にすべしや。それから、知識人をから「納得させるべし」
その過程で、多大の苦痛と被害を与えたことを謝罪すべし
⑨如何なる侵略せんそうも行わないことを鮮明にすべし - あとがき
・昭和天皇→「復興には300年かかる」→「あの戦争は恥ずかしい戦争では」なかった」
と信じることが出来るまで。
・日本民族が「蘇る」→歴史の検証に耐えて、忘却することなく、正視することの中から、
可能となる
・本著構想→2001年9月「非戦論」上梓直後
・反戦平和の論理では解決しない現代世界の<<戦争>>状況に立ち向かう「平和論」
・大東亜戦争→歴史の必然
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